精神病回復期における社会復帰支援の場
卒業設計(学部4年) / 第42回学生設計優秀作品展出展
精神病、特に労働者の気分障害は大きな社会問題となっている。企業におけるメンタルヘルス対策は、予防策に重点を置いている印象があるが、復職においては企業と病院との連携が難しく、成功率が低い傾向にある。
気分障害のスペクトラム
職場におけるメンタルヘルス対策に関する調査(2012)より
もう一つの社会問題として、都市公園の荒廃が挙げられる。地方自治体の財政難により、生産性のない都市公園の管理が後回しとなっており、新たな機能と管理者が希求されている。
荒廃した公園
茨城県ひたちなか市西大島地区
そこで、茨城県の住宅街にある公園を整備しながら精神病回復期における社会復帰支援を行うことを計画した。社会における生きづらさを解消するには、常識や先入観を解きほぐす必要がある。今計画では、躯体に曲面を採用して建築における常識である壁・床・天井の区別を撤廃し、建築の側から柔軟な考え方を誘発する。