複合施設による黒磯駅前の再興
学部3年設計課題
地方都市のパブリックスペース
日本の地方都市では、モータリゼーションの影響で市街地が空洞化している。那須高原のある栃木県那須塩原市の黒磯地区は、郊外化の波を受けつつも最近では駅前に雑貨屋さんやカフェ等が増え始め再興の兆しが見えている。ここに複合施設を計画することで小さなアクティビティを視覚化し、市街地に賑わいを取り戻す。
塵も積もれば山となる
モータリゼーションが進行した黒磯だが、電車も重要な交通手段であることに変わりはない。駅の利用者数は多いが、留まる時間が短いため閑散としている。
そこで、駅前に「寄り道」できる図書館・美術館を作る。住民は他の用事のついでに訪れ、那須高原を訪れた観光客もまた、「寄り道」的に美術館を訪れる。一人一人の滞在時間が増えることで駅前の活動が可視化される。
視線の移ろい
図書館と美術館は、二重螺旋で絡み合う。二者は頂上まで交じり合うことはないが、まるで一続きの空間であるように見える。
スロープを昇っていく毎に、視線の先の景色が移り変わっていく。また、季節の変化や利用者のアクティビティによって様々なシーンを形成する。